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2017年2月

2017年2月27日 (月)

【国際税務】海外子会社への出張は全て寄附金リスクがあるのか?


先日のブログで、海外子会社への出張による役務提供の寄附金リスクについて書かせて頂きました。

 

そもそも

海外子会社への出張=寄附金認定リスクあり

なのでしょうか?

 

 

海外子会社へ日本社員を出張ベースで派遣する際の目的は実に様々だと思います。

 

ここに5つの例を挙げたいと思います。

1,海外子会社の役員としての出張

2,コアビジネスのサポートを行う為の出張

3,日本社員の見識を広める為の出張

4,日本社員の語学研修の為の出張

5,日本が直接売上を計上する海外得意先との打合せの為の出張

 

これらの全てが寄附金リスクがあるわけではありません。

 

1,2,は寄附金認定リスクがありますが、3,5,に関しては『その出張で子会社が便益享受していない』ためコストは基本的に日本親会社負担であり、寄附金認定リスクは無い(又は低い)はずだと私は考えています。

※上記事案の全てがその通りになる訳ではございませんので、実務に当たる際はくれぐれも個々の事案ごとにご検討ください。

 

 

大事なことは取引の事実をまず正確に把握することです。

その上で、結果として寄附金リスクが本来無い取引であれば、必要な資料を準備しておくことが肝要です。

 

一番問題なのは何となくリスクがある気がするが放置すること、です。

そうすることにより、本来不要な寄附金認定リスクを負うことになり、グローバルコストが不必要に高くなってしまいます

 

国際税務は普通の税務以上に皆様の状況に応じた対応が必要で、二人三脚で一緒に考えてくれる会計事務所を探すことが重要です。

 

これを読んでくださっている皆様は、もしかするとそのような会計事務所とまだ出会えていないのではないでしょうか?

私たち税理士の仕事のひとつは「税法を正しく理解しクライアントに説明すること」です。税法は法律ですが、その法律をクライアントの形に添って情報提供する「程度や柔軟性」は事務所によって雲泥の差があります。


クライアントと私たちの関係性は相性が大事です。気になる問題を抱えておられる方は是非一度ご相談下さいませ。

 

あすか税理士法人

高田和俊





			

2017年2月21日 (火)

【国際税務】低付加価値グループ内役務提供(BEPS行動計画8~10、OECD移転価格ガイドライン改定)

グローバルに展開している多国籍企業が経理面で懸念されるものの一つに海外関連者に対する寄附金があろうかと思います。

例えば経理や法務業務サポートを日本親会社が行う場合に

・日本親会社→第三者:100の対価(fee

が適正である取引について、

・日本親会社→海外子会社:20の対価(fee

と、通常より少額の対価をもって海外子会社に役務提供を行った場合は、差額80が海外子会社支援とみなされ「海外関連者寄附金」として100%損金不算入となります(同時に80の海外サポート収益の計上漏れも指摘されるのでダブルパンチです)。

 

特に海外進出直後は海外子会社に十分な資金がなく、やむを得ず日本親会社が負担したい(すべき)という経営判断になることは個人的には理解しやすいところです。

 

ただ、税務当局は「なるほど、海外子会社が負担できないので日本親会社が負担されておられるのですね。それは結果として子会社支援を日本親会社が行った形となるので、やむを得ず日本親会社から海外子会社に対する寄附金ですね」と指摘されることとなります。

 

最近の税務調査ではこの部分の指摘が多いように感じます。

 

もちろん移転価格税制の問題にし得る事案もありますが、移転価格税制の指摘は税務当局にとっても負担が大きく時間がかかるため積極的な指摘をするには相応の規模がある場合に限られるのではないかと個人的には思います。

よって、より相対的に指摘しやすい「海外関連者に対する寄附金」が税務調査で熱い論点となるわけですね。

 

海外子会社の間接的業務を支援する際に、日本親会社社員を海外子会社に出張させるケースが一番多いと思います。

この時に「一体いくらを海外子会社に負担させるのか」が実務的に経理ご担当者様の頭を悩ませることが多いですよね。

 

出張旅費、出張対象者の給与などなど、どの部分をどこまで海外子会社に負担させるのか、その根拠となるエビデンスの保存と共に実態に応じてその方法は様々だと思います。

 

大事なのは実態を鑑みしっかりと検討し、来るべき税務調査に備えてしっかりエビデンスを作成、保存することです。日本親会社と海外子会社との契約書はもとより出張報告などいかにきっちり積み上げておくかが、税務調査での是否に大きく影響してきます。

 

表題のBPES810の最終報告書の中に、低付加価値グループ内役務提供に関する記述があり、低付加価値役務提供については総コストに5%を上乗せするべきとあります。

 

日本の税務調査の基本となる「移転価格事務運営要領」ではまだ同様の記載はありませんが、BEPSの位置づけから考えると日本もいずれその考え方を準用するのではないかと思われます。

 

国際的取引については予期せぬ課税ポイントを税務当局から指摘を受けるケースがあります。

 

私たちは「課税リスクを知り準備をすること」が最重要ポイントだと考えております。

 

国際的取引が増えてきて不安だが相談すべき相手がいなくて困っている法人企業の経理事務ご担当者さまは多くいらっしゃることと存じます。

 

わたしたちあすか税理士法人では、そんな皆様のお手伝いができれば非常に嬉しく思います。弊社クライアントにはASEANにおける信頼できる現地会計事務所のご紹介も喜んで行っております。

 

国際税務は知らなかった時のリスクが甚大です。

是非信頼のおける会計事務所をお探しいただき、その選択肢の一つにあすか税理士法人をご検討くださいませ。

 

 

あすか税理士法人

高田和俊

 

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