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2017年5月

2017年5月26日 (金)

【国際税務】外国法人に対する特許権使用許諾契約の消費税

内国法人(日本法人)が国内で所有する特許権を外国法人(国内にPEなし)に対して使用許諾実施権を設定し、その対価として契約時に一時金、また四半期毎に使用料をロイヤリティとして受け取る場合に消費税はどうなると思いますか?


特許権は権利登録した所在地で内外判定を行いますので、上記のケースでは

日本に登録されている特許権⇒実施権設定は国内取引

となります。



そして、特許権などの資産の譲渡又は貸付で非居住者に対して行われるものは輸出取引等として”輸出免税”の適用を受けます。

言わずもがなですが、輸出免税を受けるためには一定の要件がありますのでご注意くださいませ。


日本の特許に関する使用許諾だから課税売上
使用許諾の役務提供地が海外だから国外取引
と判断しないように注意が必要です。



ちなみに複数国で登録している特許の使用許諾については「譲渡・貸付等を行う者の住所地」で判定することとなりますので、使用許諾を与える側が日本であれば国内取引に該当し、輸出免税となり得ます。


国際取引に係る消費税の取り扱いは複雑ですので、国際税務に強い専門家に相談することをお勧めいたします。

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あすか税理士法人

高田和俊

2017年5月23日 (火)

【国際税務】海外転勤者に係る国内最後の給与に関する税金(時間外手当)

1年以上の勤務が予定される海外転勤は日本非居住者と考えられ、非居住者になった後は一部の所得を除いて日本では課税されません。

ちなみに給与支給日ベースで居住者・非居住者を判定します。

給与計算期間 給与支給日 課税
居住者 居住者 通常給与と同額課税
居住者 非居住者 20.42%課税
非居住者 非居住者 課税無し

これが原則です。

しかし、
・役員報酬
・出国後に支払われる賞与

については別途ルールがあり、日本で課税される部分がありますので注意が必要です。
源泉所得税の徴収が漏れていると不納付加算税10%+延滞税が課税されるため負担が大きいですよね。

ちなみに、給与計算期間(1ヶ月以内)中に居住者→非居住者の切り替わりのタイミングがあり、非居住者になってから支給される給与(ほとんどそうだと思いますが)の場合、全給与計算期間を「非居住者」とみなして日本で課税されない特例があるので過大源泉徴収にならないようにも注意してください。

最後に特殊なケースを一つ説明します。

基本給計算期間:1/21~2/20
時間外手当計算期間:1/1~1/31
海外転勤日:2/10
給与支給日:2/25

給与計算期間中に居住者→非居住者となるケースです。
上述したとおり、基本給は特例を使って全額非居住者扱いとなり課税されませんが、時間外手当はどうでしょうか?
その計算期間は1/1~1/31とあり、全期間=居住者期間です

基本給は無税だけど、時間外手当だけ20.42%課税?という考え方も出来ますよね。

結論は、基本給部分が無税(課税省略)である場合、時間外手当部分も無税(課税省略)で良いこととなります。


海外転勤に伴う実務は複雑ですね。

海外進出企業のうち税務面でお困りのことがあるならば、是非一度《あすか税理士法人》までご相談下さいませ。

大阪淀屋橋と北浜の間にある事務所ですが全国対応可能です!!



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あすか税理士法人
高田和俊

2017年5月12日 (金)

【国際税務】外国税額控除出来ない源泉税の注意点〜租税条約の重要性〜

海外進出企業を悩ませる問題の一つに、外国源泉税があります。

代表的な例としては、海外子会社からロイヤリティを徴収する際に、当該海外子会社から日本親会社へ送金時に20%程度の税金を天引きするケースがあります。

例えば日本での製法を海外子会社に教える代わりにロイヤリティを徴収している場合、そのロイヤリティが発生しているのは国外だと考えられるため、『外国税額控除』により現地の源泉税は取り戻すことが可能です(直接還付を受けるわけではなく、法人税が減税される形で還付されます)。

『海外』で役務提供等したことに伴い発生した源泉税だから外国税額控除出来るのがポイントです。

しかし、諸外国の中には日本では考えにくい取引で源泉税が課されるケースがあります


例えば台湾でこんなケースがありました。

日本の顧客紹介に対する紹介フィーを頂く際に、台湾で源泉税が課せられました。
日本の顧客を日本で紹介していれば、それは『国内』で役務提供したことによるフィーですから日本の外国税額控除では源泉税が返ってきません。

このような国際的二重課税を防ぐために『租税条約(協定)』があります。


ご存知のように日台租税協定がこの一月から適用開始(源泉税)となっておりますが、同協定によれば今回のケースは台湾に課税権がないことが定められています。

ここで注意が必要なのは《現地専門家の全てが正しく税制、租税条約等を理解しているわけではない》点です。


不要な源泉税が徴収されてしまっているケースが見受けられるため注意が必要です。


必ず租税条約等を確認し、気になる場合は納得できるまで現地と意見交換することが肝要だと感じました。

ちなみに、租税条約に反して海外で不要な源泉税が課されてしまった場合、他に国外所得があっても外国税額控除出来ない規定が日本の税制にございますのでご注意くださいませ。



あすか税理士法人

高田和俊

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