カテゴリー「相続税・贈与税」の3件の記事

2016年10月26日 (水)

【相続税】相続税の課税対象検討~海外5年以上居住でも国外財産課税へ~

国際的租税回避を防ぐための課税が進んでいますが、それは相続・贈与の世界も同様です。



平成25年度税制改正
で、

・日本に住所を持たない外国の方(非居住者)  が

・日本に住所を有する人から相続等をした場合

その財産が「国外財産(※)」であっても相続税・贈与税の課税対象となりました


※国外財産
日本の法令では財産を国内財産と、国外財産に分けて課税するか否かを決めており、例えば預金ならその口座がある支店の所在地、保険なら契約した保険会社の本店、株式なら発行法人の本店所在地により判断します。



このときの改正は課税範囲がかなり広がるため、日本に一時的に居を移していた場合の税負担を鑑みて、日本で働くことを躊躇う外国の方もいらっしゃいました。



平成29年度税制改正
では、日本に居を移して一時的に働く外国人が亡くなった場合に国外財産(海外財産)までも相続税が課される法律を見直す方針であるようです。


これにより、能力のある外国の方の招聘する際の壁が一つなくなることになりますね。


一方で、現状では被相続人(亡くなった人)と相続人(相続する人)の双方が5年以上海外に居住している場合、現行法では国外財産には課税されていませんでしたが、今後課税できるように改正が検討されているようです。


相続税節税のために海外移住、という方法がある種ブームのようにもなっていたように感じます。


その部分にフタがされるわけですね。


今後、資産の海外移転にはより注意が必要となります。

誤った情報に惑わされず、信頼の置ける専門家を見つけご相談されることをお勧めいたします。




あすか税理士法人

高田和俊

2016年9月 7日 (水)

【相続税】海外資産相続申告漏れが増加(日経2016.9.5記事より)

日本の相続税について基礎控除が圧縮されて(小さくなって)から1年半が過ぎました。

また、海外の財産を把握する「国外財産調書」も2016年3月提出分からスタートしました。

他にもマイナンバー導入、国際間の自動的情報交換制度の導入・・・

これらの動きは日本の税務当局は、海外での財産から得た利益(キャピタルゲイン、インカムゲイン、相続など)に対する課税漏れ把握に努めていると言えます。

このことを裏付ける記事が日本経済新聞2016年9月5日朝刊に掲載されていました。

「海外資産相続申告漏れ増」と銘打たれ、日経が国税庁に情報公開請求したことにより得た情報によると海外資産に関連する相続税の申告漏れ件数が下記の通りとなっており、増加の一途をたどっています。

2012年7月~2013年6月:156件

2013年7月~2014年6月:168件

2014年7月~2015年6月:177件


申告漏れの原因となる資産があった地域については下記の通りです(2014年7月~2015年6月ベース)。

北   米:45%

東アジア:20%

欧     州:15%

東アジアの内訳まで記載されていませんが、やはり香港等ではないかと推測されます。


上記申告漏れの中には予期せぬ申告漏れ(つまり“うっかりミス”)もあれば、資産隠匿によるものも含まれているのだろうと思います。

国税は海外送金等の履歴を糸口に海外資産の有無について見当をつけると言われてきました。これからも変わらないとは思いますが、これからはそれに加えて自動的情報交換制度、国外財産調書等により把握・補足がしやすくなるだろうことは想像するに難くありません。

海外財産の把握、保有や運用に関して課税される税金を正しく理解した上で、望む形にするべく長期的な視点でしっかりと考え、メンテナンスしていくことが重要だと私は思います。


私たちは、担当税理士に不測の事態が起こり対応できなくなった際も、代表者たる他の税理士がしっかり対応できるよう、社内共通の資料を作成することによって即座に対応できるよう組織された税理士法人です。

長期的な視点で語ることが出来るパートナーを探していらっしゃる方は是非一度、私たちあすか税理士法人をお尋ね下さいませ。




あすか税理士法人

高田和俊

2013年8月29日 (木)

【贈与税】教育資金の一括贈与が1,500万円まで非課税に

ご存じの方も多いと思いますが、平成25年4月から始まった教育資金贈与の非課税制度についておさらいしたいと思います。


平成25年4月1日~平成27年3月31日
までの間に

30歳未満の個人が

教育資金に充てるため金融機関等との契約に基づき

その両親祖父母等(いわゆる直系尊属)から

①信託受益権を付与された場合


②(書面)贈与により取得した金銭を銀行等に預け入れた場合


③(書面)贈与により取得した金銭で証券会社等で有価証券を購入した場合


金融機関等を経由して教育資金非課税申告書を提出することにより

1,500万円までは贈与税非課税となる。


その後

贈与を受けた人が30歳になる
などして金融機関との契約が終了し

もらった金額から教育資金に使った残額があるとき

その残額について、金融機関との契約が終了した年に贈与があったものとされます



時系列で手続等をみると

〈金融機関で口座開設時〉
金融機関を経由して「教育資金非課税申告書」を税務署へ提出
税務署での直接の手続不要
この時点で贈与税はかからない

〈教育資金を使ったとき〉
金融機関に「教育資金として支出したことを証する書類(領収書等)」を提出

〈金融機関との契約終了時〉
もらった金額から教育資金に使った残額があるときは、その金額について贈与税申告書を税務署へ提出

となります。


教育以外でこの資金を使うと贈与税の対象となる
ので注意が必要です。
教育資金の範囲は文部科学省HPのQ&A をご参照下さい。

この制度の一番のポイントは相続税対策になる点です。

平成25年9月にA(10歳)の祖父Bが上記制度を使ってAに1,500万円の教育資金を一括贈与し、平成26年12月にBが死亡したと仮定します。
この場合、1,500万円はBの相続財産にならないため相続税がかかりません。

通常の贈与であれば相続開始前3年以内の贈与ですのでBの相続財産と考えますが、今回の教育資金贈与はBの相続税財産と考えないのがポイントです。
ただ、Aが教育資金を使う前等に死亡してしまうと、Aの相続財産にはなりますので注意してください。

金融機関へ支払う手数料も考慮に入れた上で教育式贈与を行うべきですし、制度を正しく理解した上で決定すべきですが、制度を正しく理解しようとするとなかなか大変です。

実際に実行される前に、必ず税理士へご相談されることをオススメいたします。

この制度の詳細が気になる方は、国税庁のQ&A をご参照下さい。




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